対数の性質(底・真数の条件、基本性質、底の交換公式)

【対数の定義】
実数 \(a,b\ (a>0,a\ne 0,b>0)\) に対して、底 \(a,\)真数 \(b\) の対数は、以下のように定義される

\[\log_{a}{b}=c\ \stackrel{\mathrm{def}}{\Longleftrightarrow}\ {a}^{c}=b\]

【底の条件・真数条件】
実数 \(a,b\) に対し、対数 \(\log_{a}{b}\) が与えられるとき、以下の条件を満たす必要がある

  • 底の条件:\(a>0\) かつ \(a\ne 1\)
  • 真数条件:\(b>0\)

【対数の基本性質】
実数 \(a,M,N,p\ \)\((a>0,a\ne 0,M>0,N>0)\) に対して、以下の等式が成り立つ

  1. \(\log_{a}{a}=1\)
  2. \(\log_{a}{1}=0\)
  3. \(\log_{a}{M}+\log_{a}{N}=\log_{a}{MN}\)
  4. \(\log_{a}{M}-\log_{a}{N}=\log_{a}{\frac{M}{N}}\)
  5. \(\log_{a}{{M}^{p}}=p\log_{a}{M}\)
  6. \(a^{\log_{a}{M}}=M\)

【底の交換公式】
実数 \(a,b\ (a>0,a\ne 0,b>0)\) に対して、実数 \(c\ (c>0,c\ne 0)\) を用いて、以下のように変形できる

\[\log_{a}{b}=\frac{\log_{c}{b}}{\log_{c}{a}}\]

特に、\(c=b\) のとき、

\[\log_{a}{b}=\frac{\log_{b}{b}}{\log_{b}{a}}=\frac{1}{\log_{b}{a}}\]

今回は、対数の基本的な性質を見ていきます。

対数は、底・真数の条件があったり、基本公式が多く、覚えられない・・・とニガテに感じていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。

実は、対数は「定義が全て」で、「定義さえしっかり覚えてしまえば、他の分野よりも簡単」です。

そこで今回は、対数の定義から丁寧に見ていきます。
ぜひ、対数を得意分野にしていただけるとうれしいです。

解説

対数の定義

※対数の定義を理解するには、指数の定義の理解が前提となります。指数について不安な方は、先にこちらをご覧ください。

それでは、早速、対数の定義から見ていきましょう。
こちらの式を見てください。

\[{a}^{c}=b\]

これは、左辺から右辺に、

【指数の考え方】

① \(a\) を \(c\) 回かけると何になるか?

② \(b\) になる

という流れで計算しています。

対数とは、このうち求めるものを \(b\) から \(c\) に入れ替えたものです。つまり、

【対数の考え方】

① \(a\) を何回かけると、\(b\) になるか?

② \(c\) 回

という流れで計算します。

この、①のことを、\(\log_{a}{b}\) と表すルールになっていて、①を左辺に、②を右辺に持ってくると、

\[\log_{a}{b}=c\]

と書くことができます。
したがって、以下の定義が導けました。

\[\log_{a}{b}=c\ \stackrel{\mathrm{def}}{\Longleftrightarrow}\ {a}^{c}=b\]

ここでのポイントは、【指数の考え方】【対数の考え方】は、見た目は違うが、言っていることは同じ、ということです。

指数と対数は、式の表し方は違うが、本質的には同じことを言っている!

底の条件・真数条件

続いて、底の条件と、真数条件を見ていきます。

  • 底の条件:\(a>0\) かつ \(a\ne 1\)
  • 真数条件:\(b>0\)

この条件がいきなり出てくるとビックリしてしまいますが、対数の定義を理解できていれば、なんということはありません。

もう一度、対数の定義を確認すると、

\[\log_{a}{b}=c\ \stackrel{\mathrm{def}}{\Longleftrightarrow}\ {a}^{c}=b\]

でした。

この定義を元に、右側の指数 \({a}^{c}=b\) の状態で、\(a\) の条件について考えてみると、

  • 実数の範囲で指数 \({a}^{c}\) を定義するとき、底 \(a\) は、\(a>0\) という条件が付く
  • もし \(a=1\) とすると、\(b\) が \(1\) でない限り、\(c\) に何を入れても、\({a}^{c}=b\) とはならない \((\because\ 1\ \)を何乗しても \(1\) のため\()\)

また、\(b\) については、

  • もし \(b=0\) とすると、\(a\) が \(0\) でない限り、\(c\) に何を入れても、\({a}^{c}=b\) とはならない \((\because\ 0\ \)でない数を何乗しても \(0\) にはならないため\()\)
  • もし \(b<0\) とすると、\(a\) が負の数でない限り、\(c\) に何を入れても、\({a}^{c}=b\) とはならない \((\because\ \)正の数を何乗しても 負の数にはならないため\()\)

したがって、これらの、指数について考えた結果から、以下の条件が得られました。

  • 底の条件:\(a>0\) かつ \(a\ne 1\)
  • 真数条件:\(b>0\)

なお、ここでも、対数は本質的には指数と同じ、ということを利用しています。

対数の底の条件・真数条件は、指数についてあるべき条件を考える!

対数の基本性質

続いて、対数の基本性質を見ていきます。

数は6個もありますが、全く恐れる必要はありません。定義から丁寧に考えれば、すぐに理解できるはずです!

具体的には、以下の4STEPで考えます。

  • STEP1 対数の定義式を思い出す
    \(\log_{a}{b}=c\ \stackrel{\mathrm{def}}{\Longleftrightarrow}\ {a}^{c}=b\)
  • STEP2 欲しい形になるよう、(足し算・引き算はバラバラにして、)\(a,b,c\) に代入する
  • STEP3 指数法則等を利用して、指数の形を変形する
  • STEP4 定義式を用いて、対数の形に戻す

\(\log_{a}{a}=1\)

改めて、定義を思い出してみます。(STEP 1)(何度もしつこいようですが、この定義が、本当に重要なので。。。)

\[\log_{a}{b}=c\ \stackrel{\mathrm{def}}{\Longleftrightarrow}\ {a}^{c}=b\]

この定義に、\(b=a\) を代入してみる(STEP 2)と、

\[\log_{a}{a}=c\ \Longleftrightarrow\ {a}^{c}=a\]

左側の対数の形に、求めたい形が現れています

残りは、\(c\) がわかればよいので、右側の指数の形に注目すると、

【指数の考え方】

① \(a\) を \(c\) 回かけると何になるか?

② \(a\) になる

・・・これを満たす \(c\) は、\(1\) ですよね。\(({a}^{1}=a)\)(STEP 3

この結果を、定義式を見て、元の対数の形に戻す(STEP 4)と、

\[\log_{a}{a}=1\ (\Longleftrightarrow\ {a}^{1}=a)\]

となり、求める \(\log_{a}{a}=1\) が得られました!

もう一度、4STEPを見てみましょう。どのSTEPもそれほど難しいことはやっていないことが理解いただけたのではないかと思います。

  • STEP1 対数の定義式を思い出す
    \(\log_{a}{b}=c\ \stackrel{\mathrm{def}}{\Longleftrightarrow}\ {a}^{c}=b\)
  • STEP2 欲しい形になるよう、(足し算・引き算はバラバラにして、)\(a,b,c\) に代入する
  • STEP3 指数法則等を利用して、指数の形を変形する
  • STEP4 定義式を用いて、対数の形に戻す

次の基本性質からも、同様に4STEPで考えていきます。

\(\log_{a}{1}=0\)

STEP1 対数の定義式を思い出す

\[\log_{a}{b}=c\ \stackrel{\mathrm{def}}{\Longleftrightarrow}\ {a}^{c}=b\]

STEP2 欲しい形になるよう、\(a,b,c\) に代入する
ここでは、\(b=1\) を代入すれば、欲しい形を得られそうです。したがって

\[\log_{a}{1}=c\ \Longleftrightarrow\ {a}^{c}=1\]

となります。

STEP3 指数法則等を利用して、定義式の指数の形を変形する
ここで、指数の整数への拡張を思い出してみましょう。指数を整数に拡張するときに、

\[{a}^{0}\stackrel{\mathrm{def}}{=}1\]

と定義したのでした。したがって、\(c\) には、\(0\) が入ります。
※指数の整数への拡張については、こちらのページをご覧ください

STEP4 定義式を用いて、対数の形に戻す
STEP 3までの検討から、\(b=1,c=0\) とわかったので、これを対数の定義に戻すと、

\[\log_{a}{1}=0\ (\Longleftrightarrow\ {a}^{0}=1)\]

となり、求める \(\log_{a}{1}=0\) が得られました!

\(\log_{a}{M}+\log_{a}{N}=\log_{a}{MN}\)

STEP1 対数の定義式を思い出す

\[\log_{a}{b}=c\ \stackrel{\mathrm{def}}{\Longleftrightarrow}\ {a}^{c}=b\]

STEP2 欲しい形になるよう、(足し算・引き算はバラバラにして、)\(a,b,c\) に代入する
左辺は、\(\log_{a}{M}+\log_{a}{N}\) で、足し算で結ばれた形になっています。

そして、これをバラバラにした、\(\log_{a}{M}\) と \(\log_{a}{N}\) は、それぞれ、\(b\) が\(M\) と \(N\) に代わったものです。
そのため、定義式に \(b=M,N\) をそれぞれ代入すると、

\[\log_{a}{M}=c\ \Longleftrightarrow\ {a}^{c}=M\quad・・・①\]

\[\log_{a}{N}=c’\ \Longleftrightarrow\ {a}^{c’}=N\quad・・・②\]

となります。(式が2つになるので、②では、\(c’\) としました)

STEP3 指数法則等を利用して、定義式の指数の形を変形する
指数法則を思い出すと

\[{a}^{r+s}={a}^{r}\cdot{a}^{s}\]

でした。この右辺を見ると、\(r=c,s=c’\) を代入すれば、①②式から変形できそうです。実際に代入してみると、

\[{\small{a}^{\log_{a}{M}+\log_{a}{N}}={a}^{c+c’}={a}^{c}\cdot{a}^{c’}=MN}\quad・・・③\]

STEP4 定義式を用いて、対数の形に戻す
ここで、もう一度、対数の定義式を思い出します。

\[\log_{a}{{b}^{”}}={c}^{”}\ \stackrel{\mathrm{def}}{\Longleftrightarrow}\ {a}^{{c}^{”}}={b}^{”}\]

※文字が \({b}^{”},{c}^{”}\) となっていますが、対数→指数の変換で使った \(b,c\) と区別するためです

③と定義式を見比べると、\({b}^{”}=MN,{c}^{”}=\log_{a}{M}+\log_{a}{N}\) を代入すれば、指数から対数に戻せそうです。実際に代入してみると、

\[\log_{a}{MN}=\log_{a}{M}+\log_{a}{N}\]

となり、求める \(\log_{a}{M}+\log_{a}{N}=\log_{a}{MN}\) が得られました!

\(\log_{a}{M}-\log_{a}{N}=\log_{a}{\frac{M}{N}}\)

STEP1 対数の定義式を思い出す

\[\log_{a}{b}=c\ \stackrel{\mathrm{def}}{\Longleftrightarrow}\ {a}^{c}=b\]

STEP2 欲しい形になるよう、(足し算・引き算はバラバラにして、)\(a,b,c\) に代入する
左辺は、\(\log_{a}{M}-\log_{a}{N}\) で、足し算で結ばれた形になっています。

これをバラバラにして、定義式に \(b=M,N\) をそれぞれ代入すると、

\[\log_{a}{M}=c\ \Longleftrightarrow\ {a}^{c}=M\quad・・・①\]

\[\log_{a}{N}=c’\ \Longleftrightarrow\ {a}^{c’}=N\quad・・・②\]

STEP3 指数法則等を利用して、定義式の指数の形を変形する
指数法則より、\[{a}^{r-s}={a}^{r}\div{a}^{s}\] なので、両辺に、\(r=c,s=c’\) を代入すると、

\[{\small{a}^{\log_{a}{M}-\log_{a}{N}}={a}^{c-c’}={a}^{c}\div{a}^{c’}=\frac{M}{N}}\quad・・・③\]

STEP4 定義式を用いて、対数の形に戻す
もう一度、対数の定義式を思い出すと、

\[\log_{a}{{b}^{”}}={c}^{”}\ \stackrel{\mathrm{def}}{\Longleftrightarrow}\ {a}^{{c}^{”}}={b}^{”}\]

③と定義式を見比べ、\({b}^{”}=\frac{M}{N},{c}^{”}=\log_{a}{M}-\log_{a}{N}\) を代入すると、

\[\log_{a}{M}-\log_{a}{N}=\log_{a}{\frac{M}{N}}\]

が得られました!

\(\log_{a}{{M}^{p}}=p\log_{a}{M}\)

STEP1 対数の定義式を思い出す

\[\log_{a}{b}=c\ \stackrel{\mathrm{def}}{\Longleftrightarrow}\ {a}^{c}=b\]

STEP2 欲しい形になるよう、\(a,b,c\) に代入する
求める式 \(\log_{a}{{M}^{p}}=p\log_{a}{M}\) を見てみると、左辺は \(p\) 乗が入っていて、少々複雑な形をしていることがわかります。
そこで、今回は、右辺を変形して基本性質を導出したいと思います。

定義式に、\(b=M\) を代入すると、

\[\log_{a}{M}=c\ \Leftrightarrow\ {a}^{c}=M\quad・・・①\]

STEP3 指数法則等を利用して、定義式の指数の形を変形する
①の指数の形を見てみると、両辺を \(p\) 乗すれば、求めていた \({M}^{p}\) が得られそうです。
そのため、両辺を \(p\) 乗して、

\[{({a}^{c})}^{p}={M}^{p}\]

この式に、指数法則 \({({a}^{r})}^{s}={a}^{rs}\) を適用して左辺を変形すると、

\[{a}^{pc}={M}^{p}\quad・・・②\]

STEP4 定義式を用いて、対数の形に戻す
もう一度、対数の定義式を思い出すと、

\[\log_{a}{b’}=c’\ \stackrel{\mathrm{def}}{\Longleftrightarrow}\ {a}^{c’}=b’\]

②と定義式を見比べ、\(b’={M}^{p},c’=pc\) を代入すると、

\[\log_{a}{{M}^{p}}=pc\]

今、①より、\(c=\log_{a}{M}\) なので、これを代入して、

\[\log_{a}{{M}^{p}}=p\log_{a}{M}\]

が得られました!

\(a^{\log_{a}{M}}=M\)

STEP1 対数の定義式を思い出す

\[\log_{a}{b}=c\ \stackrel{\mathrm{def}}{\Longleftrightarrow}\ {a}^{c}=b\]

STEP2 欲しい形になるよう、\(a,b,c\) に代入する
求める式を見てみると、左辺は \((\log_{a}{M})\) 乗となっていて、少々複雑な形をしていることがわかります。
そこで、今回は、\(\log_{a}{M}\) の部分に、定義を適用してみたいと思います。\(b=M\) を代入すると、

\[\log_{a}{M}=c\ \Longleftrightarrow\ {a}^{c}=M\]

STEP3 指数法則等を利用して、定義式の指数の形を変形する
定義式の形と、求める式 \(a^{\log_{a}{M}}=M\) を見比べると、\(c=\log_{a}{M}\) を代入するとうまくいきそうです。

\[{a}^{\log_{a}{M}}=M\]

そして、これは、元々求めたかった形と同じになっています。
そのため今回は、STEP4をするまでもなく、導出することができました!

底の交換公式

最後に、対数の底の交換公式を見ていきます。

こちらは、「対数の定義」と、「基本性質」を利用すれば、簡単に導出できます。ぜひ、パパっと導出していきましょう!

【底の交換公式】
実数 \(a,b\ (a>0,a\ne 0,b>0)\) に対して、実数 \(c\ (c>0,c\ne 0)\) を用いて、以下のように変形できる

\[\log_{a}{b}=\frac{\log_{c}{b}}{\log_{c}{a}}\]

特に、\(c=b\) のとき、

\[\log_{a}{b}=\frac{\log_{b}{b}}{\log_{b}{a}}=\frac{1}{\log_{b}{a}}\]

<証明>
\(\log_{a}{b}=M\) とおくと、対数の定義「\(\log_{a}{b}=c\ \stackrel{\mathrm{def}}{\Longleftrightarrow}\ {a}^{c}=b\)」より、

\[{a}^{M}=b\]

両辺に、底 \(c\) の対数をとると、

\[\log_{c}{a}^{M}=\log_{c}{b}\]

この式に、基本性質5「\(\log_{a}{{M}^{p}}=p\log_{a}{M}\)」を適用すると、

\[M\log_{c}{a}=\log_{c}{b}\quad・・・①\]

ここで、与えられた式より、\(a\) は、\(\log_{a}{b}\) の底であり、底の条件から、\(a\ne 1\)

これと、基本性質2「\(\log_{a}{1}=0\)」から、\(\log_{c}{a}\ne 0\) であることがわかる。

したがって、①の両辺を、\(\log_{c}{a}\ (\ne 0)\) で割り算すると、

\[M=\frac{\log_{c}{b}}{\log_{c}{a}}\]

\[{\small\therefore\ \log_{a}{b}=\frac{\log_{c}{b}}{\log_{c}{a}}\ (\because\ 定義より、M=\log_{a}{b})}\]

また、この式の両辺に、\(c=b\) を代入すると、基本性質1「\(\log_{a}{a}=1\)」より、

\[\log_{a}{b}=\frac{\log_{b}{b}}{\log_{b}{a}}=\frac{1}{\log_{b}{a}}\]

(証明終了)

おわりに

お疲れさまでした!今回は、対数の「底・真数の条件」「基本性質」「底の交換公式」を丁寧に見てきました。

対数が得意な方にとっては、いちいち定義を確認しているし、少々遠回りで、面倒くさいな、と思われたかもしれません。

しかし、侮るなかれ。

いつもは息をするように当然にできていたことが、試験中は、急にわからなくなったり、不安になったりすることがあります。

そんなとき、みなさんを助けてくれるのは、1STEP、1STEP、丁寧に定義を確認した経験だけです。

※私も経験があるのですが、底の交換公式が、急に、分母と分子がどっちだっけ・・・?となってしまい、試験中に自力で導出したことがあります。。。

ぜひ、面倒くさがらずに、一度でいいので、自分の手で、各基本性質を導出してみていただけるとうれしいです。
(特に、STEP2・STEP3は、少し訓練して、慣れが必要になります)

お疲れさまでした!

【対数の定義】
実数 \(a,b\ (a>0,a\ne 0,b>0)\) に対して、底 \(a,\)真数 \(b\) の対数は、以下のように定義される

\[\log_{a}{b}=c\ \stackrel{\mathrm{def}}{\Longleftrightarrow}\ {a}^{c}=b\]

【底の条件・真数条件】
実数 \(a,b\) に対し、対数 \(\log_{a}{b}\) が与えられるとき、以下の条件を満たす必要がある

  • 底の条件:\(a>0\) かつ \(a\ne 1\)
  • 真数条件:\(b>0\)

【対数の基本性質】
実数 \(a,M,N,p\ \)\((a>0,a\ne 0,M>0,N>0)\) に対して、以下の等式が成り立つ

  1. \(\log_{a}{a}=1\)
  2. \(\log_{a}{1}=0\)
  3. \(\log_{a}{M}+\log_{a}{N}=\log_{a}{MN}\)
  4. \(\log_{a}{M}-\log_{a}{N}=\log_{a}{\frac{M}{N}}\)
  5. \(\log_{a}{{M}^{p}}=p\log_{a}{M}\)
  6. \(a^{\log_{a}{M}}=M\)

【底の交換公式】
実数 \(a,b\ (a>0,a\ne 0,b>0)\) に対して、実数 \(c\ (c>0,c\ne 0)\) を用いて、以下のように変形できる

\[\log_{a}{b}=\frac{\log_{c}{b}}{\log_{c}{a}}\]

特に、\(c=b\) のとき、

\[\log_{a}{b}=\frac{\log_{b}{b}}{\log_{b}{a}}=\frac{1}{\log_{b}{a}}\]

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